新鉱物【北海道石】はなぜ光る?展示「北海道大学総合博物館がやってきた!JRタワー・エゾミージアム」に行って見た!

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JR札幌駅のJRタワー1F東コンコースにて開催されていた展示イベント「北海道大学総合博物館がやってきた!JRタワー・エゾミュージアム」にて念願の北海道石の実物を見ることができました!

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北海道石(ほっかいどうせき)の特徴とは?

紫外線をあてると、黄緑や黄色に輝く鉱物「北海道石」(学名「ホッカイドウアイト」)が今年2023年1月に国際鉱物学連合で新鉱物として承認されたとニュースになりました。

この北海道石は、炭素と水素など生物が持つ元素からできている「有機鉱物」という石で、日本で初めて採取できた「多環芳香族炭化水素鉱物」なのだそうです・・・もう、何を言われているかちょっとよくわからないですが、大変珍しいこの鉱物が石油生成のメカニズムを解明することになるかもしれない?!と注目を浴びています。

北海道石が石油生成の謎を解く?!

そもそも、石油がどのようにして地球内部でつくられているのか、いまだにわかっていないのだそうで、現在の有力な説としては、石油は地下の生物の遺骸が高い圧力や温度によって変質したものと考えられています。

北海道石は、古生物の遺骸が火山活動の熱や熱水加熱・変質されてできたものと推定されており、石油などにごくわずかに含まれる「ベンゾペリレン」と呼ばれる物質で構成されていることが判明したのだそう。今後、北海道石を研究することで石油ができる仕組みの解明につながる可能性があるといいます。

北海道石はどこで取れる?

北海道石は、相模中央化学研究所の研究チームにより北海道の河東郡鹿追町と上川郡愛別町で発見されました。現在、産地は保護のため一般公開はされていません。無許可での採掘は禁じられています。

どちらの町も北海道中央部にある大雪山系のふもとにありますね。昔、アイヌの人々は、大雪山をカムイミンタラ(神々が遊ぶ庭)と呼び、崇敬と畏敬の対象としていました。貴重な鉱石が、神々が遊ぶ庭と呼ばれる山の近くまちで見つかったというのは感慨深いですよね。

北海道石が展示されている場所

発掘された鹿追町では登録記載のため採取された北海道石の標本を、とかち鹿追ジオパークビジターセンターにて展示し、紫外線で蛍光を発して光る様子も観察できるようになっています。

また北海道大学総合博物館や、北海道博物館でも展示の予定があるのだそうです。

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今回は、北海道大学総合博物館が研究のために長年収集・保存してきた資料の中から、北海道にまつわる動物の剥製や昆虫標本、鉱石、研究資料などをより抜き、初めて学外展示したイベント「北海道大学総合博物館がやってきた!JRタワー・エゾミュージアム」で、北海道石が展示され無料で見学することができました。(展示期間は2023年9月16日~9月24日まで。現在は終了しています)

紫外線で光る北海道石

左側から「ビチューメンを含むオパール」が2個、真ん中にある二つが「北海道石」、右側は「カルパチア石」と並んでいます。自然光では淡いオレンジ色で、特にビチューメンを含むオパールはそのままでも美しく輝いていました。

北海道石は、普通の状態だと少しオレンジ色の混ざったような石で、特別にきれいでもない石ころなのですが、

展示ケース内の標本に紫外線を当て蛍光発光の様子を観察させてもらえました。

宮崎駿監督の傑作アニメーション映画『天空の城ラピュタ』で、ポムじいさん灯りを消した途端、洞窟の中にある飛行石がキラキラと星のように輝き始めるシーンを思い出すような輝き方をしていましたよ!

 

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展示会場のスタッフさんが、紫外線ライトを当て石が黄色から黄緑色に鮮やかに蛍光を発する様子を動画に撮らせてくれました。

 

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