友人から「銚子電鉄のぬれ煎餅」をお土産にもらいました。キッコーマンやヤマサ醤油などの大手メーカーがあり、千葉県が醤油の産地なのは知っていましたが、銚子電鉄のことはよく知らなかったので、美味しいせんべいが鉄道を救ったというストーリーに驚きました。
ぬれせんべいとは
ぬれ煎餅とは、「せんべいの生地を焼いた直後の熱いうちに醤油に浸したもの」。この、ぬれせんべいは千葉市の銚子市生まれなんだそうです。銚子市は米と共に、醤油の名産地。古くから煎餅を作っているところが多くあり、 その中からぬれ煎餅が誕生したそうです。
せんべい、おかき、あられなどは、東北地方に有名なメーカーが多いので、銚子市が発祥とは意外でした。
私は、しっとり柔らかな濡れせんべいが好物で、某メーカのぬれせんべいをスーパーで購入し、普段からよく食べているのですが、煎餅なのに「湿気ってる?」「まずい」という方もいらっしゃいますよね・・・?
しかし、このぬれ煎餅は、銚子電鉄廃線の危機を救った只者ではない「ぬれ煎餅」。
醤油の風味がしっかりと染み込み、しっとりした独特の噛みごたえがクセになる美味しさです。ぬれ煎餅は、電子レンジで温めると、ふんわり焼きたて風味になって、さらに美味しいんですよね!
ちなみに、ぬれ煎餅(青のうす口味)のカロリーは、1枚当たり81kcalです。
「銚子電鉄」鉄道会社のぬれ煎餅
千葉県銚子市を走るローカル路線「銚子電鉄」。ぬれ煎餅のパッケージの裏側には、「このぬれ煎餅は、鉄道を守るために作られた商品で、銚子鉄道の自社工場で毎日焼いています。」と書かれています。製造者も『銚子電気鉄道株式会社』となっています。
鉄道事業にはお金がかかります。車両や線路や信号機など、設備の維持に莫大なコストがかかり、小さなローカル路線では利用者も少なく、お金がないので車両も中古の中古を利用するほど。
鉄道事業の厳しい経営を支えたのは、副業のお菓子の製造・販売でした。「およげ!たいやきくん」ブームにあやかって、1976年にたい焼きを売ったのが始まり。そして1995年には、地元銚子の名産物「ぬれ煎餅」を売り出しました。テレビ番組で取り上げられたこともあり、1998年には「ぬれ煎餅」の売り上げが、鉄道事業の売り上げを上回りました。
衝撃的なのは、銚子電鉄は2004年当時の社長の横領事件が発覚! 社長が逮捕され、会社は多額の借金を背負い、不祥事のため融資や公的支援も打ち切られるという危機的状況・・・からの復活も「ぬれ煎餅」のおかげでした。
経営破綻が目前の中、ぬれ煎餅をネットで売ることを考えつき、オンラインショップを立ち上げました。開設当初は1日数件ほどの売り上げでしたが、当時の経理課長が公式サイトに書き込んだ「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」という必死の一言が注目され、一夜にして1万件もの注文が殺到。倒産は回避されました。
本業の鉄道事業も注目され、バスツアーが組まれ観光客が来るようになり、社長が横領で作った借金も完済できたそうです。
現在もコロナ禍による観光客激減など、危機的状況に陥っている様子ですが、
#冷やし中華はじめました
じゃなくて、#YouTubeはじめました
本格始動です😌
多くの人に銚子電鉄を知って欲しい❗️
ポチッと色々買って欲しい‼️😭
お金ほんと厳しい💴助けて。#拡散希望https://t.co/SPe1K4pGQw#激辛チャンネル#銚子電鉄 #銚電 #amemiya さん #冷やし中華 も売るよそのうち pic.twitter.com/lSWOrto5yu— 銚子電鉄(公式) (@choden_inubou) July 22, 2020
「地域と共に生き残こる」ために経営改善に向け、「諦めない!」と突破口を探し続けています。
ぬれ煎餅は どこで売ってるの?
みんな乗ってぬれ煎餅買って応援しよう!
がんばれ銚子電鉄。 pic.twitter.com/LQjkBNtnGe— 滉大 (@akihiro723) July 24, 2021
ぬれ煎餅やまずい棒などのヒット商品を生み出し、エンタメ鉄道など、独自のアイデアで鉄道ファン以外からも注目を集める銚子電鉄。「頑張ってほしい」「応援したい」と思われてる方が多いようですね。
銚子電鉄のぬれ煎餅は3種類。
日本一の醤油の産地、銚子の醤油の旨みがしみた美味しいお煎餅は、今では千葉県を代表する名物となり、成田空港のお土産ショップでも人気のお土産だそうです。
昔から変なコンプ癖があってぬれ煎餅4パターンも買ってしまった。
好きな味だけ買えばいいのに全部買ってしまう。
一人では一度にこんなに食べれない。お土産に配ったらこのご時世「何やってんだ」となる。
まあ生モノではなさそうなのでぼちぼち食べていこう。#ごま甘口は銚子限定 #juicejuice pic.twitter.com/aZ4tbYUueC— くまもとのえんくま (@enjoykumalife) July 22, 2021
銚子電鉄のぬれ煎餅の直営販売所は、犬吠駅売店、仲ノ町駅、笠上黒生駅、外川駅とぬれ煎餅駅(お土産売店)です。銚子限定味もあるようですね!
ごまぬれ煎餅(ごま甘味)、プレミアムぬれ煎餅(カツオ味)(ひ志お味)などの種類も銚子電気鉄道のネットより、オンラインショップで購入することができるようです。
ぬれ煎餅みやげをきっかけに「銚子電鉄から目が離せない!」そんな気持ちになりました。