【弘前天満宮】菅原道真公と文殊菩薩を祀る学問のご利益がある卯年津軽一代様の神社の御朱印・宵宮について[青森県弘前市西茂森]

スポンサーリンク

弘前城の南方に位置し三十三のお寺が並び立つ禅林街の近く、細い路地を直進すると目の前に鳥居が現れ、弘前天満宮へ辿り着きました。規模は大きくはありませんでしたが、境内には様々な神様が祀られ、歴史と趣きのある神社でした。弘前天満宮の由緒とご利益、御朱印について調べました。

スポンサーリンク

弘前天満宮の由緒・由来

西茂森町にある天満宮の前身は、長永寺松峰山大行院という修験道当山派の寺院でした。

修験道とは、山へ籠もって厳しい修行を行い悟りを得る日本古来の山岳信仰が仏教に取り入れられた日本独特の修行であり、験者や山伏と言われる人たちがいました。大行院は、山伏の実際的な支配権(触頭)を有し修行のためのお寺でした。

山伏たちは岩木山で修行をしていたのでしょうか? 明治5(1872)年、修行廃止の命令により大行院が廃止となるため、愛宕山橋雲寺(岩木町)から菅原天神を移建して天満宮とし、岩木神社を合祀し、天満宮は茂森町一帯の鎮守となり、現在に至ります。

弘前天満宮 御祭神・ご利益

廃寺前の本尊であったのが、「文殊師利菩薩(もんじゅしりぼさつ)」でした。合祀の経緯から神様と仏様が一緒にお祀りされており、ご祭神は菅原道真朝臣命(すがわらのみちざねのあそみのみこと)と文殊菩薩です。

他にも大行院の境内神社であった若木神社も一緒に移されたので、若木神や少彦名神も祀られています。


平成15年津軽ダム建設のために、西目屋村砂小瀬鎮座の稲荷神社、同村川原平鎮座の稲荷神社を合祀したことから、境内に稲荷神社の末社があり、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)もいらっしゃいます。

そのため、学業成就・合格祈願・立身出世のほかにも五穀豊穣のご利益があります。

菅原道真公といえば学問・知恵の神様です。文殊菩薩も「三人よれば文殊の知恵」の格言で有名な悟りの智慧と困難を克服する智慧を授ける菩薩ということで、学業向上や合格祈願に訪れる人が多いそうです。

天満宮といえば「牛」なのに「兎」?

ところで、天満宮には必ずといってよいほど、 御神牛の像(使いの牛)が祀られているものですが、弘前天満宮には臥牛ならぬ臥兎?境内のウサギ象が不思議でした。

文殊菩薩は、卯(ウサギ)年生まれの方の守護本尊であり、津軽地方には一代(いちだい)様と呼ばれる、自分の生まれ年の守り神を本尊とする各神社への信仰があるためです。

弘前天満宮は、卯年の津軽一代様として地元ではお馴染みだそうです。

卯年の津軽一代様

津軽地方には藩政時代から「津軽一代様」が広く信仰されています。一代様とは、干支の「守本尊」を表します。干支の「守本尊」を祀っている代表的な神社やお寺のことを「一代様」といい、初詣や厄払いでは、自分の干支を祀っている神社・仏閣にお参りする風習です。

絵馬にも兎が描かれています。北海道では聞いたことがない「一代様」だったので、ご縁のある自分の生まれ年の神社仏閣がどこか調べて、ぜひ詣でてみたいと思いました。

境内の様子と天然記念物の枝垂れ桜

狛犬は、ユーモラスな表情をしていて笑っているように見えます。

天満宮の敷地には小さな公園があり、遊具やベンチもあります。地元の人にとっても憩いの場なのでしょうね。

特に目を引くのは、見事な枝垂(しだ)れ桜の木です。推定樹齢は500年を超え、青森県で最古とされる枝垂桜として、県指定の天然記念物に登録されています。

弘前市といえば「桜」が有名ですが、弘前天満宮のしだれ桜が素晴らしいのはもちろんのこと、敷地内にはソメイヨシノが咲き、地元では桜の名所としても知られているそうです。

天満宮といえば、菅原道真公がこよなく愛した「梅」が境内に植えられていることが多いですが、弘前天満宮にも梅の木があり、開花のタイミングによっては梅と桜が同時に楽しめるのは贅沢ですね。

弘前天満宮 御朱印・御守り・おみくじ

拝殿の横の方に「招き猫みくじ」があって、とても可愛らしかったので引いてきました。

お腹の梅の花がワンポイントで、左手を上げている猫ちゃん♪ ちなみに左手を上げている招き猫は人脈を招くという意味があるそうですね。表情も様々で、寝そべっている猫もいたり、透明な袋に入っているので、好きな猫を選んで引ける面白いおみくじでしたが、

神の教はなかなかシビアで、しっかりとした内容のおみくじが入っていました。

駐車場のほうに社務所があったようなのですが気がつかず、御朱印も御守りもないと思っていたのですが、桜と兎をモチーフにしたスタンプが可愛らしい御朱印がありました。(初穂料300円)

季節の良い時にまたぜひお詣りに行きたいです。

弘前天満宮 西茂森 宵宮

弘前天満宮の宵宮は、6月25日の例大祭の前夜祭として、毎年6月24日に行われます。境内の公園では、あめせんべいや金魚すくいや射的など様々な露店が20軒ほど並び、地元のみなさんが集まり賑わうそうです。

弘前天満宮 場所・アクセス・地図

[住所] 青森県弘前市西茂森1-1-34
[駐車場] 7台まで
[アクセス]市役所前バス停より徒歩約7分
[電話番号] 0172-32-5796

関連記事

弘前【新寺町稲荷神社】希少!白狐を祀るお稲荷様は全国に2箇所だけ?ご利益は?由緒は?御朱印はあるの?[青森県弘前市新寺町]

弘前弁財宮【胸肩神社】湧水と宵宮で地元に愛される由緒ある神社。交通、安産、子授け、学問、商売の神様とは[青森県弘前市品川町]

タイトルとURLをコピーしました