ウポポイ(民族共生象徴空間)には何がある?アイヌ文化の復興・創造・発展のためのナショナルセンター[北海道白老郡白老町]

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2020年7月、白老町のポロト湖畔にオープンしたアイヌ文化振興拠点「ウポポイ(民族共生象徴空間)」に行ってきました。アイヌ民族の文化や世界観、自然観に触れることができる体験施設や展示がある国立施設です。

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ウポポイには何がある?

ウポポイの敷地は約10万㎡で東京ドームおよそ2個分と広く、有料エリアと無料エリアに別れています。「いざないの回廊」を抜けると広がる「歓迎の広場」と「エントランス棟」では、アイヌの食文化をモチーフにした創作料理が楽しめるレストラン、アイヌ工芸品を購入できるショップがあり、このエリアには無料で入場できます。

有料エリア内は「国立アイヌ文化民族博物館」があり、ポロト湖岸に野外ステージのある「チキサニ広場」があり、奥の方には「伝統的コタン」「工房」のあるエリアと、国立民族共生公園には「体験交流ホール」と「体験学習館」があり、アイヌ舞踊などの鑑賞や、工芸の体験ができます。

ウポポイの意味は?

「ウポポイ」は、アイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味する言葉です。

オープンにさきがけて、民族共生象徴空間の愛称を公募し一般投票していたニュースがあったのを覚えています。「ウタルニ(仲間がいつもいるところ)」「ウヌカリ(人が出会うところ)」「ウポポイ」の3つの案がありました。

ウポポイの入場料と予約について

ウポポイの入園料は、 大人 1200円、高校生 600円、中学生以下 無料となっています。この入場料金には、有料の体験プログラムや博物館の特別展の料金は含まれていません。

また、現地に着いたら「体験交流ホール」の演目と上演時間をチェックして、まず先に希望回のチケット(無料、入場料に含まれる)を予約しておくのがおすすめです。

伝統芸能の見学の時間を決めてから、博物館見学や食事などの予定を立てるとスムーズでした。体験プログラムも整理券や別途料金が必要な場合があるので、事前に公式ホームページを確認しておくとよいと思います。(無計画で行ったので、どこに何があるのか広すぎてよく分からずウロウロしているうちにあっという間に時間が過ぎてしまいました)

国立アイヌ民族博物館

国立アイヌ民族博物館は高床を模した造りで、1階にはシアターやライブラリー、ミュージアムショップがあり、2階が展示室になっています。

2階のパノラミックロビーからはポロト湖を一望でき、眺めが素晴らしかったです。

国立アイヌ民族博物館は、ことば・世界・くらし・歴史・しごと・交流の6つのテーマでアイヌ文化にまつわる展示がされています。

展示の中では、ウポポイPRキャラクター「トゥレッポん」の元になった「トゥレプ(オオウバユリ)」が一番印象に残りました。

博物館内に併設されているミュージアムショップにもトゥレッポんグッズのお土産が充実していましたよ。他にもアイヌ文様が施されたマグカップなどの日常使いできる雑貨やアイヌの口琴ムックリやウポポイオリジナルグッズが多数ありました。

伝統的コタン

「伝統的コタン」のエリアが、自然と共に生きたアイヌの文化をいちばん感じることができたように思いました。コタンとはアイヌ語で集落の意味でポロト湖の周辺にはアイヌ民族の人々が古くから暮らしていました。

白老地方に伝わるアイヌの家屋(チセ)が再現され、チセの中央には囲炉裏があり天井が高く、鮭をいぶし暮らしていた様子がわかります。

アイヌの民族衣装を羽織って記念撮影もしていましたよ。

弓矢体験「アㇰシノッ」も列ができていて人気でした。

体験交流ホールでアイヌ古式舞踊披露

体験交流ホール内の撮影がNGだったのですが、ステージの後ろが大きな窓になっていてポロト湖を背景にして、とても美しかったです。


アイヌの伝統楽器ムックリ(口琴)の演奏から始まり、
ク・リムセ(弓の舞)
フンぺ・リムセ(鯨の踊り)
エムシ・リムセ(剣の舞)
イヨマンテリムセ(熊の霊送りの踊り)
白老民族芸能保存会の皆さんによる5種類の演目が披露され20分ほどのステージでした。

ウポポイの飲食店・お土産

ウポポイでは、無料のエリアに4つの飲食店 があります。ラーメンやカレーなどのメニューであってもアイヌ文化に由来した食材や手法を取り入れて、創作料理やアイヌの伝統料理などが提供されているそうなので興味深いですよね。

気軽にアイヌ料理が味わえるのは「カフェ リムセ」で、白い恋人のソフトクリームも美味しいだろうなと思いました。

フードコートにある「ヒンナヒンナキッチン 炎」は、炭火居酒屋 炎 を展開する伸和ホールディングスが運営しています。

コース料理が楽しめるのは「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」。蝦夷鹿のジビエや白老牛などのメニューがあります。店名の「ハルランナ」はカムイ(神)と人がいっしょになって食事を楽しむ行事の意味だそうです。

「sweets café ななかまど イレンカ」は、地元食材を使ったスイーツを取り扱うテイクアウトショップです。

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この時の訪問では、ゆっくり食事する時間はなかったのですが、何かアイヌ由来の食べ物は味わってみたいと思っていたので、「フチのカンポチャシト(おばあさんのかぼちゃ団子)」を購入して満足でした。

無料エリアには飲食店の他にもお土産などの買い物を楽しめるショップの「ニエプイ」があります。

ウポポイ場所・アクセス・地図

公式サイト:ウポポイ(民族共生象徴空間)National Ainu Museum and Park

住所:北海道白老郡白老町若草町2丁目3
閉園⽇ :⽉曜⽇(祝日または休日の場合は翌日以降の平日)および年末年始(12⽉29⽇〜1⽉3⽇)

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